受託者の義務
受託者の義務として、以下の3つが大原則としてあります。
善管注意義務
受託者は、善良な管理者の注意をもって信託事務を処理しなければなりません。
忠実義務
受託者は、受益者のため忠実に信託事務の処理をしなければなりません。
分別管理義務
受託者は、信託財産に属する財産と固有財産(受託者の個人財産)や他の信託財産に属する財産とを、分別して管理しなければなりません。
その他の、受託者の義務と責任
信託事務の処理の委託における第三者の選任・監督義務
受託者は、信託事務の処理を第三者に委託する場合、適切な者に委託しなければならず、また、当該第三者に対して必要かつ適切な監督を行わなければなりません。
公平義務
受託者は、受益者複数の信託において、受益者のために公平にその職務を行わなければなりません。
帳簿等の作成等、報告・保存の義務等
受託者は、信託財産に係る帳簿その他の書類を作成しなければなりません。また、毎年1回、一定の時期に、貸借対照表、損益計算書その他の書類を作成し、その内容について受益者に対して報告しなければなりません。
さらに、信託に関する書類を、一定期間、保存しなければなりません。そして、受益者の請求に応じて、信託に関する書類を閲覧させなければなりません。
損失てん補責任等
受託者がその任務を怠ったことにより、信託財産に損失が生じた場合または変更が生じた場合、受益者の請求により、受託者は、損失のてん補または原状の回復の責任を負います。
(信託協会ホームページより)